
ブックライターとゴーストライターは、どう違うの?
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こんにちは! あみきん(Twitter @amikindle)です
かつてゴーストライターという職業がありました。
ゴーストライターは著者に近い文体や雰囲気で書くことが要求されるので、著者自身が専属で雇う場合も多かったそうです。今では出版社などではブックライターという仕事があります。
ブックライターはゴーストライターのように著者の専属ではなく、分野横断的に執筆を担当します。出版社や編集プロダクションから依頼されることが一般的です。
ブックライターが執筆した本は著者が書いたものではないので、著者の言いたいこととずれてしまうのではないかと心配される人もいるかもしれません。
しかし、何度も取材を繰り返し、録音も利用してテープ起こし原稿を確認しながら執筆されているので、聞いたかどうなのか、うろ覚えなんてことはありません。また、必ず著者が確認・修正されてから世の中に出るので、まったく著者の意図しないことが書かれるということもありません。
また、ブックライターは著者が専門用語を使ったり、難しすぎる言葉を使ったりしても、一般の人にわかりやすく翻訳したり、理解しやすい言葉に置き換えしたりする役目も担っています。
私はテープ起こしの仕事を20年以上してきましたが、インタビューのテープ起こしなどコピーライターさんと一緒に仕事をすることもあります。まずは録音を確認して言葉の表記や表現、専門用語を調べたりして文章にしていきます。
また、読者の属性も考えて短縮語は正式な表現にしたり、読者にわかりにくい言葉には注釈をつけたり、固有名詞を調べたり、電話番号や会社名など正規表現を使っているか調べたり、当たり前のように確認しています。
ライターさんから、「何のことかわからなかったんだけど、よくこれが何のことか調べがついたね?」などとよく言われます。業界では当たり前に使っている言葉でも、読者に伝わらないと意味がないですからね。
こういう細かい作業をやっていると、忙しい著者さんは執筆に時間がかかってしまうので本業に影響してしまうので、インタビュー形式でブックライターさんに執筆してもらう著者さんも結構いるようですね。
座談会や鼎談などの書籍も、ほとんどはブックライターさんが書いているようです。テープ起こしが元になるので、本の体裁になっていても私が見ればすぐにわかります。
ゴーストライターは影武者として日の目を見ることができませんでしたが、最近のブックライターは本に「執筆者」「構成」「編集協力」などとして名前が表示されるケースも多いようです。
本って著者が書いたものと思われているかもしれませんが、ゴーストライター、ブックライターが書いた本は結構、多いようですね。